今回はCOMOLIのスウェットをご紹介します。
使用されている生地は”吊り裏毛”と呼ばれるモノ。これは吊機という旧式の編み機で編まれた、裏毛のスウェット地のことを指します。
1時間に1mほどの生産量でゆっくりと時間をかけて編み立てられているため、モチモチとした特有の生地感となっています。加えて空紡糸を使用することで、生地の表面はざらつきのある質感、着心地は空気を含んだように軽くなります。
また吊り編みの特性を生かして、裏毛の糸は甘撚りのものを使用しているため、肌当たりも非常に気持ちの良いモノとなっています。
吊り編みと謳われたモノは、近年わりと多く見かけるようになったと思います。そういったものだからこそ、それをどう料理するかがポイントになるのではないでしょうか。
COMOLI
コットン吊裏毛パーカ
一見するとベーシックなパーカーですが、フードやボディーのバランス、ドローコードの配色、丸みのあるパターンによって、やさしい印象を感じます。
杢グレーのパーカーという王道的なアイテムでも、しっかりとCOMOLIらしい雰囲気のアイテムに仕上がっています。
CLASS
GUM TREE / CCBA14UNI A
NOVESTA
STAR MASTER
シンプルなアメカジスタイルでも、このパーカーならどことなく洒落た感じがします。
一枚で何とかしてくれる気がして、ついつい手に取ってしまうそう。
AURALEE
CASHMERE WOOL MOSSER OVER JACKET
HEUGN
“MICK” GABARDINE TAPERED PANTS
F.LLI Giacometti
PENNY LOAFER – COCCO / FG543
ジャケット、スラックス、革靴を合わせてをプレッピーなスタイルをイメージしながら、モノトーンでまとめることでよりキレイめなスタイリングを意識してみました。
肉厚なパーカーなので、インナーにしても負けない存在感がありますね。
COMOLI
コットン吊裏毛クルーネック
クルーネックにもパーカーと同様のことが言えます。
ボロボロになるまで着たくなります。それぐらいになってきた時、よりカッコよく見えそうです。
スポーティーなモノと合わせてコーディネートしてみました。
程よくゆったりとしたサイズ感や、フリーダムスリーブとラグランスリーブを掛け合わせたような絶妙な袖付けにより、丸みのあるシルエットとなっています。
リブはきつくないですが、しっかりと溜まりができるのが好みです。
HEUGN
“ROB” WHITE POPLIN BAND COLLAR SHIRT
AURALEE
WOOL FULLING FLANNEL SLACKS
F.LLI Giacometti
KlLT SANDAL – VIT / FG440
インナーにバンドカラーシャツを合わせ、革靴を履いて、ニットを着るようなイメージでスタイリングに取り入れてみました。スウェットになることで、少し肩の力が抜けて見えます。
COMOLI
コットン吊裏毛パンツ
個人的にはこのスウェットパンツが一押し。裏毛の肌当たりもよく、非常に気持ち良いです。
ゆとりのあるウエスト回りから、ストレートに落ちる太めのシルエットが、好きなポイント。それでも野暮ったく見え過ぎないところに、COMOLIの上手さを感じます。
裾にドローコードが付いているのも嬉しい仕様。
COMOLI
ナッピングウール マッキノウクルーザー
ウールシルク ワークシャツ
Padmore & Barnes
PLAIN TOE / P500
ストレートにアメカジっぽく取り入れてみました。個人的にはこういったスタイルが今の気分です。
CASEY CASEY
BIG BLOBBY COAT – ROUGH / 17HM124
HEUGN
“MARTIN” TURTLE NECK KNIT
ENZO BONAFE per Le Yucca’s
KARENA/U – VITELLO / Y20613
タートルニットにコート、革靴を合わせた上品なスタイルのハズシとして取り入れました。
計6つのスタイルを組んでみましたが、このようにどんなスタイルにも取り入れていただけるというのは、杢グレーのスウェットという王道的なアイテムの持つ魅力の一つであると思います。
今回ご紹介した3つのアイテムすべて、吊り編みを活かしたビンテージライクな雰囲気に、COMOLIらしい空気感が上手くマッチしているのではないでしょうか。
これは、ブランドの定番であるコモリシャツと似た発想にあるかもしれません。
今後もコレクションに欠かせないアイテムとなっていきそうです。
シバタ