Collection013 / AW23 ”Covered”
自然界における、「覆われる」「降り積もる」という現象にフォーカスしたコレクション
雪が降り積もること、苔や菌類に覆われること、林床に有機物が降り積もること
これらの現象はあらゆる物質、生命のフォルムを柔らかく変容させ、絶え間ない変化のプロセスを可視化する瞬間であると捉えた
私たちの作る衣服も人々の覆いであり、世界の変容プロセスの一端を担うものであると言える
このような、触感的で柔らかなコンセプトのもと構成されるコレクションを
精神と思考、感覚で感じ取ってもらえたならば “Covered” という現象を読み解く試みは
衣服の枠を出て、わずかながら社会をも覆うことができるのかもしれない
Photography by Yuriko Takagi
今年の春、京都で行われた「京都国際写真祭 KYOTOGRAPHIE」。
40年に渡って民族衣装を日常的に着て生活している人々や、ファッションデザイナーやクリエイターが創り出す新しい価値観の服を撮影してきた写真家高木由利子氏の展示。そこにはamachi.も。
衣服に対する視点や考え方の親和性が高く、天地氏がブランドをはじめる前から影響を受けていたという。
今回ご紹介するコートはその高木氏とのコラボレーション。
冒頭にある“Covered ”というコンセプトを形作る段階で、一つのインスピレーションとなっていたのが、高木氏の自邸にある黒砂の枯山水が雪に覆われゆく情景。
庭に線を描き、四季に応じた自然との反応を観察し、記録する。
生活の一部でもあるこれらの行為そのものを記録した写真作品から生まれた。
amachi.
Covered Karesansui Coat [× Yuriko Takagi] [× Elise Gettliffe]
Color : Dark Gray
高密度のウールカシミヤメルトンの上に、デジタル写真からアナログの版へと色相を分解し表現したものを、シルクスクリーンで写しだす。
フリーハンドで施されたステッチワーク、枯山水の柄と呼応するパターンワーク、凍結した瞬間を表すような特殊な釉薬で焼成されたElise Gettliffe による陶器ボタン。
ブランドを象徴するディテールワークが散りばめられている。
Nomadism Jacket
Texfure Fluctuation Pants
ドルマンスリーブで優しく包み込んでくれるような着用感。
ぜひ、この特別なコートに覆われてみてください。
キヨハラ