RIER
2019 年、アンドレアス・ステイナーによってフランス・パリに設⽴されたRIER(リア)
南チロル地方にあたる自然豊かなイタリア北東部の山地ドロミテにて生まれ育ったステイナーは、PRADA、MIUMIU、LOUIS VUITTON などといったビックメゾンでのデザイナーという輝かしいキャリアの後、自身のルーツである南チロルとのつながりを求め、その地に伝わる伝統技術を持つ職人や、家族経営の小さな生産者たちの協力を仰ぎました。
歴史や文化・伝統のなかに脈々と受け継がれる南チロルのアイデンティティを大切にしながら、現代の文脈でアプローチし、そして融合することで、時代を超越したRIERの美学を表現しています。

 

 

今シーズンよりchikaramachi lab.にてお取り扱いをはじめた’RIER’。
お陰様でKINKでのファーストシーズンは大変好評を得ております。しかしながら、店頭には最後の砦的な大物が鎮座しております。なぜこのタイミングでお店にあるのかが不思議なくらい、こんなにも素敵なコートなのに・・・

 

と言う訳でRIERが作るLODEN COATの魅力をご紹介いたします。

RIER
LODEN COAT / NCT1 – LODEN CLASSIC

先ずローデンコートとは、もともとオーストリアの貴族が着用していた伝統的な狩猟用の防寒コートがその起源となります。 その後、18世紀後半には街着として流行し、特にヨーロッパではトラディショナルでノーブルなスタイルのコートとして認知されており、貴族階級やセレブリティたちの冬の必携アイテムとして重宝されています。

さて、RIERのローデンコートはというと、伝統的なローデンコートの要素を踏襲しながら、ビックメゾンで培った細部や品質への拘り、そして現代的なデザインアプローチによって生み出された優雅で美しいシルエットなど、そのエレガントな佇まいには、ステイナーによる新しいラグジュアリーの定義が見事に写し出されています。

 

生地は’MOESSMER’(モエスマー)によるローデンクロスを使用。モエスマーはデザイナーの前職であるプラダやルイヴィトンにも生地を提供しているイタリアの老舗テキスタイルメーカーとしても有名です。

ローデンクロスは、アルプス地域を起源とする重厚なウール生地を指します。アルプスの風雪と厳しい寒さに耐えうる高い保温性と撥水性、そして耐久性を兼ね備えた縮絨生地。また、1000年以上もの長い歴史を持つ伝統に深く根ざした生地として、オーストリアと南ドイツの伝統的な衣装に使われる生地としても知られています。その一方、ステイナーをはじめ現代のデザイナーたちは、スタイルと機能を融合させた外套を作るためにローデンクロスを使用し続けていることからもこの生地の魅力を窺い知ることが出来るのです。

ローデンコートの特徴であるフローティングショルダーと、脇下のディテール(袖と身頃が縫い合わされていない)は、どちらも可動域を広げるためのもので、銃を構える際の動きに制限をかけないようにするためのものです。これは狩猟用防寒着としての名残でもあります。(脇下については通気性の為という意味もあるかもしれません。)
特に肩の張り出しが特徴となるフローティングショルダーは、そのディテールのカッコ良さにも目を奪われます。

 

このコートはバックスタイルも素敵です。
印象的な背中心に深く入るインバーテッドプリーツは、Aラインに広がる優雅でエレガントなシルエットをつくりだし、着る人の動作によって開いたり閉じたりと生地を美しく動かします。また、一般的なインバーテッドプリーツには見られない深い位置まで入るスリットも特徴的な仕様となります。

 

クラシックなローデンコートは、バスケット型の革ボタンのものが多いように思いますが、RIERではブランド名の刻印が入るオリジナルのホーン・ボタンを採用。また、ボタンが隠れる比翼の仕立てによりミニマルな表情を作り出しています。

 

 

ポケットより後ろに位置するサイドライン上に入るスリットは、ボタンを閉めたままでも中に着たジャケットやパンツのポケットにアクセスできるスルーポケットの仕様。トラディショナルなトレンチコートなどにもみられる便利で実用的なディティールです。

 

内側に施されたパイピングまでもが美しい。
隅々にまで気を配った妥協のないモノ作りはビックメゾンでの経験の賜物である。ステイナーは「プラダでは素晴らしい学びの場を得ました。クリエイティブな仕事の組織化やプロセスの理解、細部への細心の注意、仕上げ、そして品質を学びました。」と語っています。

 

【JAN-JAN VAN ESSCHE】
CUSTOM SHAPE BUCKET HAT / HAT#9
【DENTS】
Peccary Leather Glove – Cashmere Lining / Cork
【RIER】
LODEN COAT / NCT1 – LODEN CLASSIC
【toogood】
THE LIBRARIAN CARDIGAN – Felted Merino
【cantate】
Turtle Neck L/S Shirt
【BERNARD ZINS】
ODEON / 71530-001
【F.LLI GIACOMETTI】
Cap Toe Derby – SUPER BUCK / FG615

 

ファッションの地フランス・パリよりB.C.B.G.然としたエレガンスと、南チロルのトラディショナルな空気を纏ったRIERのローデンコート。

 

袖を通すと背筋が伸び凛とする。

不思議とすべての所作が素敵になる。

ああ、なんて美しいコートなのだろう。

 

 

 

今週もありがとうございました。

イソムラ

Posted by:chikaramachi lab.