2022年「TOKYO FASHION AWARD 2023」を受賞。2024年には若手ファッションデザイナーを支援する世界的なファッションプライズ「LVMHプライズ2024」のセミファイナリストに選出されたことは記憶に新しいところ。
いま高い注目を集めるKHOKI。今回は彼らが今シーズン提案するアイテムの中でも、よりらしさを感じることが出来る一点をご紹介することにします。
【KHOKI】
Panelled jacket / 24fw-jk-06
color : Gray
price : ¥162,800 (tax inc.)
3つの異なる生地をドッキングしたパネルドジャケットは、KHOKIの自由な発想と遊び心に溢れた、そんなユニークで楽しいジャケット。
上部分はスウェットの丸首をそのまま表現しており、その首元からはストライプ柄のスーツ生地の襟が覗いているという、なんとも不思議なレイヤースタイル。ジャケットのインナーとしてスウェットを着ることはあるが、ジャケットの上にスウェットは普通着ない・・・。重ね着のセオリーを一切無視した、KHOKIらしい自由な発想が良い👍
中間部分は毛足がくるくるとカールしたループツイード。アクティブなイメージをもつスウェット生地に対し、ややフェミニンな表情をもつループツイードといった、接点など全く感じない二つの生地の組み合わせ。また、その二つをジグザグステッチで、一見乱雑に(もちろんバランスを考えて)つなぎ合わせている演出も面白い。そして、このループツイードの中間層から、ジャケットらしいフロントボタンのディテールが登場するのである。
下部分でようやくストレートなジャケットらしい生地になる。袖口は本切羽、ベントもある。きちんとジャケットの要素を抑えたディテールだ。
本来、同時に使われることのないスーツ生地とループツイード、これまた奇妙なドッキング具合がぶっ飛んでる(笑)
【KHOKI】
Panelled jacket
【cantate】
Turtle Neck L/S Shirt
【renoma】
IN & YAN – TASMANIA BLEND SAXONY
【F.LLI Giacometti】
Side Gore Boots – ELEPHANT / FG597
元々のコンセプトが「身近な生地を退廃的に表現しましょう」と始めた企画とのこと。まさにこの一文でこのジャケットの説明が付いてしまう。うん、確かに退廃的である。
洋服のセオリーを一切無視した、KHOKIらしい自由な発想と感性。
KHOKIが作るアイテムは、どれもアイディアに溢れ、ユニークなディテールがたっぷり盛り込まれている。それでいて、そのすべてが不思議と調和しているから凄いのだ。
是非とも、その凄みを店頭で確かめてみて下さい。
イソムラ