パリでのファーストコレクション発表から3年余り・・・

2019年秋冬、イザベラ・ステファネッリによる7回目のコレクション season_VII がお披露目となりました。今シーズンは現在彼女が拠点とする英国に思いを馳せたコレクションです。タイトルは「crossways」、日本語に直訳すると「交差する、交錯する、縦横に」や「岐路」といった様々な意味を持つ言葉。 日々の環境が目まぐるしく変わり続ける中、ふと手を休めた時に目にする情景と自身のフィルターを通し映し出されるもの、それらが交差することで生まれる世界が様々な方法で表現されています。

Isabella Stefanelli
Jerome shirt / (VII)-Jerome-Greysound-HZ-CCLXXXII
color : hazel
price : ask

 

彼女の人生にインスピレーションを与えた過去の偉人達、各アイテムには偉人達へ敬意を込めその名が付けられています。偉人達の多くは存命時、社会の中で異端として扱われていましたが、いかなる時もその信念を曲げることなく人々に問いかけ、教え説き、社会の抑圧と戦い抜きその生涯を終えていきました。そして、彼らの死後かなりの時間を経てその功績は高く再評価される事となるのです。
イザベラが生み出すアイテムの背景には、そんな偉大な先人達の物語やシーズンテーマに起因しており、それらは生地、デザイン、構造、縫製そして染色などに表現されています。


今回ピックアップしたシャツには、長編小説「ライ麦畑でつかまえて」で知られる”Jerome David Salinger”(J・D・サリンジャー) の名が付けられています。

素材作りにも並々ならぬ情熱を注ぎ込むイザベラ。
“Jerome”で使用されている生地は1837年創業イギリスでも歴史のある名門ミル”MOON社”で織られたもの。英国のハンティング・カルチャーをイメージし「GREYHOUND」という名が付いています。もちろん彼女がデザインした生地である。数色の糸が複雑に混ざり合うその表情は奥深さと、どこか懐かしさと素朴さを感じます。

サイドシームのない大きなワンピースでパターンメイキングされています。そのシンプルなデザイン・構造の中には洋服に対するイザベラの哲学が注ぎ込まれています。

Isabella Stefanelli イザベラステファネッリ

フラップ付きの2つのポケットを胸に配した、ゆったりとしたシルエットのレギュラーカラーシャツ。一見何でもないシャツに見えるが、その中身を知れば知るほどこのシャツに魅了されていきます。そう、全てのアイテムにイザベラのアイデンティティが詰め込まれ、とてつもない拘りに満ち溢れています。
ブログでは書ききれないイザベラ・ステファネッリの魅力、是非店頭でお確かめください。

 

 

今週もありがとうございました。

 

 

 

イソムラ

 

 

 

Posted by:sakae