毎シーズン、心躍る素晴らしいコートをリリースしてくれるcantáte。
今シーズンのコートもまたその期待を裏切りません。
cantate
スプリングコートといえば頭に浮かぶのは、トレンチやバルマカーンコートだと思います。
今回ご紹介させていただくコートはその2つがミックスされたようなデザインで、普遍的でありながら新鮮さも感じさせてくれます。
ゆったりとしたシルエットですが、スッキリとしたショルダーラインと長めの着丈が綺麗なAラインを描きます。
フロントは比翼仕立て、袖はラグランスリーブ、背中には防水の役割を果たし雨水が下に滴るようなデザインのアンブレラヨーク、裾が大きく開き、足の動きを妨げない深めのインバーテッドプリーツが施されています。
前から見る姿ももちろんいいのですが、トレンチのように見える後ろ姿がまた素敵。
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F.LLI Giacometti
素材は経糸に55/2のヨーロッパリネン、緯糸に33/1のヨーロッパリネンを使用したヘリンボーン柄。強い陽射しの下で生地の表面が玉虫色に輝くのが特徴のソラーロで、ベージュの隙間から色っぽくボルドーが顔を覗かせます。
経糸のリネンはあえて細番手の糸をひと手間かけて双糸にすることで、高級感のあるしなやかな風合いとシャープで綺麗に見える綾目を表現。
尾州ならではのゆっくりと高密度に織りあげた後、シルケット加工、しっかりと押さえる本格のフィニッシュを施すことで、シルクのような光沢としなやかな風合いが感じられます。
シワも、角のあるシワではなく丸みのあるシワが生まれ、着れば着るほどに味のでる特別な生地になっています。
着込むごとに味わい深い雰囲気を纏うコートになっていくのが想像できますね。
SSコレクションでリリースされていますが、この生地ならあまり季節は関係なく着ていただけそうです。
ぜひ、見にいらしてくださいね^ ^
キヨハラ