TAIGA TAKAHASHI来る7月18日(日)にTAIGA TAKAHASHIのインスタレーション&デザイナー来店イベントを開催する運びとなりました。

ブランドの世界観をより感じていただけるように、コレクションのリファレンスとなったデザイナーが所有するヴィンテージウェアや、LOOKBOOKの大判パネルなどを展示いたします。また、デザイナー髙橋氏も在店しますので、コレクションに込められた考えやこだわりを直接耳にすることができる貴重な機会となります。ぜひ、予定を空けておいてくださいね。

 

イベントの前に皆様にTAIGA TAKAHASHIのことをもう少し深く知っていただこうと思い、デザイナーにブランドやコレクション、そして目を引く泥染のアイテムが生まれた理由などについて答えていただきました。

1920年代のアメリカで始まった大量生産・大量消費の時代。アメリカ型の資本主義社会が様々なものづくりを変えていった。
職人による一点ずつ丁寧に作る伝統から、一般の専門知識が無くともシステム化された生産体制になってゆく。
経済の下支えをしていた重労働者が着るワークウェアがその時代背景を物語る。直線的な縫製、平面なパターンによる簡易化。生地の耐久性やポケットの形状など、全て重労働に耐えゆくための設計。今のデザインと言われる要素が全くと言っていいほど、存在していない。自分の中で、ふと着物の設計とかなり合致している部分があるのではないかと思った。
全て直線で出来た服、立体的な身体と平面的な生地のゆとりによってできる美しいシルエット。
この日本古来の和装の精神性とアメリカの大量生産の合理的なマインドを融合させれないか。これが今回のコレクションのスタートポイントになる。

元来自分はデザイナーではなく、考古学者でありコレクターであると思っている。ものづくりの背景や、性質などを研究するためにTaiga Takahashi を立ち上げた。
コレクションというのも、言葉としては「蒐集したものと」いう意味でもある。全て一点一点の服に自分が集めてきた様々な要素が生地やパターン、縫製に至る全てのプロセスに反映されている。

今回の21年秋冬コレクションで使用した技法で「泥染」がある。1300年以上にわたり奄美大島で伝わる大島紬の糸を染める技である。
自分の集めてきたもの以外で大切に保管してあるものの中に、亡くなった祖母からもらった大島紬の着物がある。いつも、ものづくりを通して自分のパーソナルな大切な気持ちを形にしたいと思っていた。大島紬の、泥染によって独特な美しさを放つ黒がなんなのか知りたいと思い、2020年の冬に自分が作った服と共に奄美大島に向かった。そこで見たのは、現地にしか存在していないテーチ木という植物から抽出した天然染料を使用し、手で直接何度も揉んで染める現代では考えられない手法。そしてテーチ木で赤く染まった服を、奄美大島の土地ならではの鉄分が多く含んだ泥田に手作業でつけることで、化学反応を起こし黒く染まるのだった。太陽の光と室内の蛍光灯の下で激しく見え方が異なる色を持つ服が世界中でどれだけあるのだろうか。
大量生産・大量消費のものづくりが主流な今、手作業によって生まれる個性をもつ服が必要じゃないのか。そんな思いのもと、泥染を施した自分の服が生まれた。』

 

いかがでしたでしょうか。魅力が少しでも伝わっていれば嬉しいです。

和装の精神性とワークウェアの合理的なマインドの融合からはじまり、考古学的な視点で考えられ、デザイナーの日本人としてのアイデンティティーとパーソナルな気持ちをかたちにしたコレクション。一見シンプルだけれども、生地、縫製、仕上げ、パターン、パーツ、着用時のプロポーションの見え方に至るまでこだわり抜かれています。
そして魅かれるのはやはり泥染のアイテム。100年後も残る服を日本で1300年前から伝わる技法で染める。西洋のデザインと日本の伝統技法が掛け合わされたアイテムは、日本人である皆様の琴線にも触れるのではないでしょうか。

7月18日(日曜日)。
ぜひ、この機会にご来店ください。
イベント中にTAIGA TAKAHASHIの商品をご購入くださったお客様には、ノベルティをご用意しております。
(数に限りがございますので予めご了承ください)

 

 

 

当店では新型コロナウイルス感染拡大を予防するための対策として、以下の事項にご協力をお願いしております。
  • ご入店時には必ずマスクを着用してください。未着用の場合は入店をお断りさせていただきます。
  • 入口に消毒用アルコールを用意しておりますので、各自手指の消毒をお願いいたします。
  • 1組2名までのご入店に制限させていただきます。3名以上の場合、一部の方には店外で待機いただきます。ご入店が必要な際は先に入られたお客様と入れ替わりでご入店ください。
  • 店内の混雑状況によりご入店を制限させていただきます。その場合は店外での待機をお願いいたします。
  • スタッフはマスクを着用して接客させていただきます。なお当店ではレジカウンターや入口取手などのアルコールによる消毒を定期的に行うなど、感染防止への対策を日々実行しております。
上記はご来店いただいたお客様に安心してお買い物を楽しんでいただくための対策となりますので、何卒ご理解とご協力の程お願い申し上げます。

 

キヨハラ

 

 

 

 

 

 

Posted by:chikaramachi lab.