A MACHINEから1st. Deliveryがありました。
デザイナーの金井氏が毎シーズン、どんなことをコレクションを通して表現したいかというのを考えることも、このブランドを見る上で大事なことだと思いますので、まずは今シーズンのステートメントをご紹介します。
“Why need new clothes when there is a glut”
誰もが洋服を作ることができる現代において僕らのようなブランドの存在価値はあるのでしょうか。
既製服にオリジナルの図案をプリントや刺繍などの加工をするサービスが一般化し 近年、コミュニケーションやタスク管理が効率化し、一歩踏み込めば自分で生地を選び オリジナルのパターンから完成度の高い洋服を作ることができます。
これからは洋服作りの知識はあまりなくとも、より貴重な技術を持った工場や複雑なパターン オリジナルのジャガード生地などを使った洋服ですら、誰でも作れるようになります。 すでに影響力のある人たちが完成度の高い洋服を作り、ブランドとして動き始めています。
それでは彼らと僕らのようなブランドは何が違うのでしょうか。
ファッションには様々な枠があります。 仕組みの部分に関しては、日本国内の展示会の多くは半年に1度、基本的には 3月頃と9月頃の年に2回、半年に1度、1つのテーマで発表し、受注生産する形が基本となります。 洋服の部分に関しては特にメンズファッションはある程度決まったシルエットに 加工や技術のハイテクとローテクの使い分け、ディテールのサンプリングや既視感のあるモノの 再構築が多く見られます。そうした洋服をブランドごとの見せ方やストーリーテリングと共に発表します。
物質的優位性がなくなりつつある今、前述で説明した枠の中で洋服を発表するようになれば 彼らと僕らの違いはなくなり、今も既に境目はなくなりつつあるように思います。 今後我々のようなインディペンデントなブランドがより枠という部分から脱し ブランド独自の枠を形成する、独立性の高い動き方に変容していく事を想像します。
ここまで少し理屈的な話になりましたが、昔はファッションが救いで、とても強い憧れを抱いていました。 洋服を作り始めた時、洗濯したら歪んだシャツ、ボタンが入らないボタンホール、 完成度の高い洋服を作ろうとしましたが、あの時の洋服に理屈を超えた何か シャーマニズム、生き物のような強い意思があり、そこに先に進むヒントがあるように思います。 同じ枠の中で彼等との違いは、過去に様々な失敗をし、それでもファッションを信じ続けた事のように思います。
1st. Deliveryでは直ぐに着れるようなモノはあまりありませんが、気持ち的には今すぐにでも着たい魅力的なモノばかり届きました。
いつもブログでは詳しく服をご紹介することが多いのですが、A MACHINEの洋服を通して多くのお客様がお店に足を運ぶきっかけとなり、沢山の楽しいコミュニケーションをとりたいと考えているため、ここで完結してしまわないように今回届いた6型をチラ見せするという形を取らせていただきます。
No: 23-FBS / For Beginners Shirt
Color: Cat
Weight: 410g
No: 23-HHS / Heavy Humor shirt
Color: Black , Khaki
Weight: 450g / 470g
No: 23-SSS / Suntan Scouting Sweatshirt
Color: Navy
Weight: 575g
No: 23-MCS / Minimum Conditions Sweater
Color: Raw white / Mocha
Weight: 470g / 520g
No: 23-NST / Not Shibori Turtleneck
Color: Khaki , Navy
Weight: 420g
No: 23-UCP / Useless Copy Pants
Color: Charcoal
Weight: 550g
以上が今回デリバリーがあった6型です。
チラ見せとはいえ、今シーズン私がどうしてもご紹介したいスタイルがあるので一つだけご紹介。
秋にはこの”For Beginners Shirt”と”Useless Copy Pants”を合わせたスタイルがオススメです。
ファンシーな雰囲気のシャツに、正統派で本格的な作りのパンツの組み合わせが最高にカッコイイのではないかと思ってサカニシに着てもらいました。
ウエストが細い方はサスペンダーで吊ってみてください。シルエットをより美しく見せることができます。
ビンテージのパンツのような風格がありながら、A MACHINEのならではオリジナリティーも感じるこのパンツはとにかく今シーズンの一押しパンツです。
シャツの他には”Not Shibori Turtleneck”と合わせても抜群にカッコイイはず。
是非、ご覧にいらしてくださいね！
シバタ
