[kink sakae 1F]で今シーズンから新たに取り扱いを始めたブランド【Bergfabel】。

まずは簡単にブランド紹介。

 

イタリア人デザイナーのクラウス・プランクによって2011年に設立されたファッションブランド【Bergfabel】。
ブランド名であるBergfabelはドイツ語のberg『山』とfabel『物語』を組み合わせた造語。
彼が生まれ育ったイタリアとオーストリア国境付近のチロル地方の大自然に囲まれた暮らしを背景に、現地の材料を使用し、文化や伝統を取り入れたものづくりを行っている。

 

チロル地方というとチロリアンジャケットやチロリアンシューズ、チロリアンハットなど、特徴的なディテールをもった古典的アイテムが有名ですが、【Bergfabel】はそのようなノスタルジックなものづくりとは異なり、あくまでイタリアで学んだ服飾をベースに天然素材の素朴な生地感や柄、色合いを大切にしたスタイル。それでもイタリアらしいソフトさだったり色気があったりするものではなく、牧歌的な衣服、作業着のようなコレクションという印象です。

 

すでに多くのアイテムが並んでいますが、今回は”LARGE SHORT TYROL SHIRT”というシャツをピックアップしてご紹介します。

まずは着用したところ。




BERGFABEL
LARGE SHORT TYROL SHIRT [SH27] / Stripe [K40](Size:48)
 
LESCA
MOSE – Upcycling Acetate Collection
COMOLI
DENIM JACKET / Navy(Size:3)
CASEY CASEY
JOG AH PANT – FELTED [21HP21]1 / Dark Navy(Size:S)
F.LLI GIACOMETTI
Wing Tip Kilt Monk Loafer – ANILOU [FG462] / T. Moro

着用スタッフ(身長170cm/体重60kg)

 

こちらのシャツ、名前をみるとラージ?ショート?どんな形なのとなりそうですが、これは【Bergfabel】の最も定番的ポジションのシャツ”TYROL SHIRT”をベースにつけられるネーミングで、ラージの方はその通りたっぷりしていますが、着丈の方はCOMOLIのデニムジャケットから十分裾が出るくらいですから決して短いシャツではありません。恐らく長いチロルシャツなどがあるためショートとつけられているんですかね。ただたっぷりといっても単にサイズアップするような型ではなく、肩もそこまで落とさずアームホールも小さめ、当然筒も太すぎない袖という仕様でありながら、身頃を軽くAラインにしテールのカーブも緩やか、小振りの襟の映り方も相まって、下方にボリュームがありラージサイズに見えるというとても計算されたデザインです。

 

 




BERGFABEL
LARGE SHORT TYROL SHIRT [SH27] / Stripe [K45](Size:48)
 
LESCA
MOSE – Upcycling Acetate Collection
BERGFABEL
TYROL JACKET [J18] / GREY VIRGIN WOOL & LINEN [196](Size:48)
FERMER PANTS [P151] / GREY VIRGIN WOOL & LINEN [196](Size:46)
LE YUCCA’S
PENNY LOAFER / NICE – VITELLO [Y36023] / Navy

着用スタッフ(身長170cm/体重60kg)

 

色柄違いのシャツです。
イタリアのシャツといえばハンドメイド感のあるいせ込みが使われることがよくありますが、【Bergfabel】も背中のヨーク中央や袖先のカフス部がいせ込まれています。それでも以前のBLOGd紹介した【CLASS】のシャツのようなシルクの柔らかい生地でいせ込んだドレープ感とは違い、トーマス・メイソンのコットン生地は張りがあるので膨らみあるボリューム感が生まれています。
小振りの襟はVゾーンに程よいアクセントを与えてくれるのでジャケットを合わせたスタイルもしてみました。先のCOMOLIやCASEY CASEYといった他ブランドと組み合わせても当然合いますが、やはり同ブランドでのまとまりはとても良いですね!

 

 

細部も見てみます。

 

小振りの襟は袋縫いで縫製が見えずよりすっきり見えます。でもその仕様により膨らみがあるので華奢な印象にはなりませんね。
着用しているところでも記した背中のいせ込みは中央に集中していますが、パッカブルも起きているので変にその仕事の主張は目立たないかも。
袖のいせ込みも腕の外側が膨らむように設定。これらにより見た目のムードだけではなく運動性も高くなります。
端が浮いている剣ボロやカーブした裾のガゼットのデザインは一般的なシャツとは異なるかわいいポイント、白蝶貝のボタンもサイズ感とミニマムなルックスが程よくカジュアルさを演出しています。
イタリア製の高級シャツから連想される、運針が細かいとか芯地がどうとか手縫い箇所がどこかなどではない、ハンドメイド感というか温かみというか気持ちよく着ることができるのが魅力ですよ。

 

 

クラウスの想いが込められた【Bergfabel】は強い主張があるデザインではないのですが、伝統的、保守的なものを大事にしつつ表現されるそれはれっきとしたデザイナーズブランドで、ムードたっぷりです。

今後も色々なアイテムを紹介していきますので、お楽しみに!

 

 

ホソエ

 

Posted by:sakae