写真家メイプルソープとデザイン集団TOMATOからインスピレーションを受けた【HEUGN】の2024年秋冬コレクション。お話を聞いてメイプルソープで連想する著名人のモノクロのポートレートや『トレインスポッティング』に代表されるロンドンの刺激的な時代のイメージが浮かび上がり、作成されたコレクションをみてなるほどなと。また、私がデザイナー小山さんと歳が近く経験したファッションの流れを同じくするためこれまでも共感することが多くありましたが、その中で今回はセリーヌ期のフィービー・ファイロのようなスタイルがいいよねというお話が印象に残りました。そうすると、、仕立てのよいコートやテーラードジャケット、バイカージャケット、マスキュリンなシャツ、着心地の良いニットあたりが気になってきて、また彼女のものづくりの軸として“自分が着るためにデザインする”のがあると聞きかじっておりましたので、kink sakaeの今回のセレクトは自分達で着たい完成されたワードローブを目指したものになっております。

 

 

 

HEUGN
“LUTHER” RIDERS(Size:2)
“ALLYN” ALAN KNIT(Size:2)
“GEORGE – HEUGN for CARUSO” FORMAL WIDE TROUSERS(Size:2)
LESCA
GLASSES – CARD
スニーカー(スタッフ私物)

着用スタッフ(身長173cm/体重60kg)

 

まずやりたかったのがラーダースとアランニットの組み合わせ。ライダースはブリティッシュスタイルのバイカージャケットがベースですが、ディテールを削ぎ落したミニマムなルックスで、スペインINPELSA社の上質なシープレザーのチョイスがメゾンっぽいというか、ハードすぎない美しいムードを醸し出しています。アランニットはイギリスもの的なほっこりしたセーターではなく、イタリアメーカーの高品質ウールを6本撚りにした毛糸で編み、編み模様も控えめな柄をチョイスしたモダンさ漂うもので、艶感があり、毛羽立ちもなく、エレガントな印象を与えるセーター。これらにイタリアCARUSO謹製の側章入りトラウザーズを合わせた、ロック、トラッド、フォーマルのミックススタイルは今期のHEUGNらしいと思います。

 

 

 

 

HEUGN
“LUTHER” RIDERS(Size:2)
“JAMES WHITE” POPLIN REGULAR COLLAR SHIRT(Size:2)
“DEAN” CRAFT DENIM x OZONO (Size:2)
LESCA
SUNGLASSES – TORO
renoma
SILK NARROW TIE [TR3] / Black Jacquard
Le Yucca’s
CHELSEA BOOTS [Y23214] – KARENA/U

着用スタッフ(身長173cm/体重60kg)

 

ライダースの別スタイリング。ライダースはリラックスしたスタイルで取り入れることも増えていますが、音楽性を感じるスタイルはやはりいつの時代もカッコいいスタイルですね!しっかり前を閉じるとririの高級感あるジッパーがやはり見栄えがよく、さりげなく1個だけHEUGNの刻印が入ったボタンを見せるように上まで締めても着たいですね。

 

 

 

 

HEUGN
“EDWARS” DOUBLE LONG COAT(Size:2)
“CONRAD” ARGYLL SWEATER(Size:2)
“DEAN” CRAFT DENIM x OZONO (Size:2)
LESCA
GLASSES – YVES
STUDIO-HIDDEN
[3rd Generation Shoes] 6EYELET OXFORD

着用スタッフ(身長173cm/体重60kg)

 

お次はコート。元々コートの定評のあるHEUGNですが、この新型コートは過去一くらいエレガントな印象を受けたもので、デザインのベースはイギリスのヴィンテージダブルチェスターだそうですが、襟の返りの美しさ、高い位置でくびれたウエストライン、たっぷりとした毛回しがとても優雅で素敵なんです。生地にイタリアの高級コートメーカーのウール素材を使用しているのもポイントで、やはりインポート生地には独特のムードがあります。ここに合わせるのはモダンな柄のニットでしょう。90年代のヴィンテージアパレルブランドにインスパイアされた、大きなアーガイル柄がインターシャで編まれたセーターで、脇のサイズの異なるアーガイルや肩位置での柄合わせは丁寧そのもの、上質で迫力のある太番手の糸を使った3ゲージ、モノトーンの色合い、ゆったりとしたサイズ感など男らしさの中にモダンさも漂っていますね。

 

 

 

 

HEUGN
“EDWARS” DOUBLE LONG COAT(Size:2)
“ROB WHITE” POPLIN BAND COLLAR SHIRT(Size:2)
THE INOUE BROTHERS…
TIB ME WE SCARF LARGE / Brown(Size:S)
NICENESS
“SCHENKER” FLYING V TROUSERS – WIDE / Brown Check(Size:S)
スニーカー(スタッフ私物)

着用スタッフ(身長173cm/体重60kg)

 

コートの別スタイリングもご紹介。美しい襟で作られるVゾーンにはエレガントな演出もしてみたいもの。もちろんチンストラップを留めて着るものモード感たっぷりでカッコいいです。フィービー期のセリーヌではないですが、たっぷり量感のあるワイドパンツとの合わせも全身HEUGNとは一味違った素敵なスタイルだと思います。

 

 

 

 

HEUGN
“ADAM – HEUGN for CARUSO” FORMAL JACKET(Size:2)
“CECIL” FORMAL SHIRT – STRIPE(Size:1)
LESCA
SUNGLASSES – TORO
STUDIO-HIDDEN
[3rd Generation Shoes] 6EYELET OXFORD
ジーンズ(スタッフ私物)

着用スタッフ(身長173cm/体重60kg)

 

最後はイタリアCARUSO謹製のフォーマルジャケット。フォーマルとはいえ拝絹地も使われておらず、グログランのくるみボタンとピークドラペルくらいの静かなデザインで、芯地も厚いものが使われていないソフトな着心地、パターンも1940年代のワークジャケットをベースにしているので、着るのに堅苦しさは全くありません。それでも袖付けの柔らかな仕様やフラワーホールには手仕事のムードがあり、ジャケットの端のステッチはAMFですがハンドのニュアンスが残り高揚感を味わえますね。しっかりとした打ち込みで畝がくっきり表れて程よい艶感のある生地はイタリアメーカーによるウールとポリエステルの混紡素材で、軽さがあって心地よく長いシーズン着用できるという優秀さもあります。フォーマルジャケットに合わせるのはやはりフォーマルシャツでしょう笑。無地でもコンビでもないストライプのみのひだ胸シャツは意外と珍しいのでは?

 

 

 

 

HEUGN
“ADAM – HEUGN for CARUSO” FORMAL JACKET(Size:2)
“JAMES WHITE” POPLIN REGULAR COLLAR SHIRT(Size:2)
“GEORGE – HEUGN for CARUSO” FORMAL WIDE TROUSERS(Size:2)
STUDIO-HIDDEN
[3rd Generation Shoes] 6EYELET OXFORD
ボウタイ(スタッフ私物)

着用スタッフ(身長173cm/体重60kg)

 

フォーマルジャケットの紹介にはセットアップは欠かせません!とはいえ上下ともにリラックスしたフィッティングで丸みのあるフォルムに映るので新鮮です。このセットがあれば余程でなければフォーマルなシーンで活躍しますし、着崩しを楽しむのもまずはきちっと着こなしてからですよね。

 

 

 

コーディネート中心でご紹介してきましたが、プロダクトとしてとても完成度が高いのがHEUGNの特徴ですので、是非それぞれのアイテムをチェックしてみてくださいね。もちろんスタイル買いもうれしいですが笑!

 

 

ホソエ

 

Posted by:sakae