以前のBLOGでご紹介した【CASEY/CASEY】初のデニムシリーズ。
今回ご紹介するのはこちらです。

CASEY CASEY
CAMILLE JACKET – DENIM M / 25HV398
ぱっと見は普通のデニムジャケットですが、caseyが手掛けるととても洗練された佇まいになるから不思議。やはりデザイナーズブランドだなとつくづく感じます。
こちらも生態系や生物の多様性を尊重した環境再生型農業により生まれた“レジェネラティブ・コットン”を使用した糸で製織されたデニム生地を採用していますが、この[CAMILLE JACKET]は[TIE ME UP PANTS]で紹介してデニムに比べてもっとオンスのある、というか一般的にイメージするようなデニムを採用しています。ヴィンテージデニムのような凹凸やムラ感のあるものではなくフラットで均一な風合いの生地を採用することでカバーオールを踏襲しているデザインながらもアメカジ要素は薄く、そのムラのない濃紺の表情はモダンで美しくすら感じます。もちろん経年変化もブランドの特徴として捉えているCASEYのデニムジャケットですから、インディゴデニムの、青さが増し退色していく様は期待できますね。



生地の量感を生かしたボリューミーさや丸みのあるシルエットが多い印象のCASEYですが、その特徴は袖の付け方に表れます。このCAMILLE JACKETではハーフラグランの仕様で、これまでに見なかったパターンメイクです。前から見るとしっかり肩位置で収まっている袖に見えますが、背中心から袖まで1枚地を使用することで存在感のあるルックスになっています。それでも袖の後ろ半分にすることで、袖ぐりにゆとりがありながらもカマ位置は高くすっきりしますので、袖の収まりがいいです。裏から見ると各パーツの縫製に面倒さを感じますね。そして何よりこのパーツの生地の使い方!生地の幅を生かした横長のパーツで、真新しい現在の状態ではわかりにくいですが、色落ちしてくると背中は地の目が揃い、袖は地の目の向きが違うことがしっかりとわかるようになるので、育っていくのが楽しみです。



デニムアイテムといえば縫製糸とのコントラストというのは魅力の一つですが、こちらも濃いインディゴ色に白いステッチが映えています。そのステッチもシングルステッチ、ダブルステッチ、チェーンステッチと異なるミシンが使われているのが見て取れます。表は大体揃った糸番手ですが、裏から見ると違いが一層わかります。ステッチにより縮み方も異なるので、パッカリングの起き方なども楽しみなポイントです。同じ品質で大量に生産することで広まった感のあるアメリカのデニムウェアですが、縫製自体はやはり人の手でおこなっていたもの、ミシンを扱うテクニックもそれぞれ異なりますし、決して均一ではない針の運び方などに味わいがあります。加えて、このCAMILLE JACKETはカーブのステッチ箇所がほとんどない直線の組み合わせが洗練されている印象なのですが、そこにこんなステッチが組み合わさることで何とも言えないムードを感じるのです。
CASEYの生み出したCAMILLE JACKETはそれでもデニムジャケット、幅広いスタイルに取り入れることができ、着用シーズンも長い万能アイテムです。体型も世代も違うスタッフ3人で着用してみました。






KIJIMA TAKAYUKI
MELTON 6PANEL CAP / MEYYYY220B [D. Brown]
AURALEE
LUSTER PLAITING L/S TEE [Khaki]
CASEY CASEY
JOG AH PANT – SOFTY / 25HP289 [Chocolate]
MIZUNO
WAVE RIDER 10 / D1GA243112 [Dark Grey / Black / Brown]
ロンTにイージーパンツ、スニーカーを合わせたリラックス感のあるスタイル。シンプルにするといわゆるカバーオールと比べ、衿のバランスやポケットの配置の緻密さにモダンな印象を受けます。先に説明した袖付けのユニークさは着ている状態でみると一層わかりますね。そしてこのジャケットは収納力もポイント。多数ついたポケットを補強するのは銅のリベットではなくシルバー色のもの、このあたりも美しくこのジャケットが見えるディテールですね。




LESCA
VIAN
CASEY CASEY
BIG RACCOURCIE SHIRT – PRINT / 25HC299
HEUGN
“FREDDIE” WIDE STRIPE WOOL TROUSERS “FREDDIE”
ANDERSON’S
RUBBER MESH BELT – COWHIDE WRAPPED BUCKLE [Purple]
LE YUCCA’S
AUDREY/U OXFOED SHOES – CAMOSCIO / Y38925
CAMILLE JACKETは本当にパターンがいいので、きれいなスラックスタイプのパンツとも好相性です。特に秋冬シーズンに着るなら素材感のあるウールパンツと組み合わせると表情に立体感が出ていいです。シャツはインしなくても様になりますが、革靴を合わせるならシャツインしたくなりますね。




KIJIMA TAKAYUKI
KNIT DECK CAP / MKNY252901 [Beige]
LESCA
GASTON XL [LTD10]
CASEY CASEY
PANNOCCHIA JUMPER – WOOLY 2 / 25HK032 [Bunga]
LEO DENIM PANT – DENIM M / 25HP283
MARMOLADA
TREKKING BOOTS – VACCHETTA ELBAMATT / FG105 [Navy]
一層寒くなったら中にニットを着るのもオススメです。肩は前から見るとすっきりしながらも背中側はラグランでゆとりと運動性があり、身幅も程よくゆったりしているのは袖付けのうまさから。意外とボリュームのあるインナーも普通に着ることができます。ここで合わせたパンツは同じデニム生地を使った[LEO DENIM PANT]。CASEYといえば共生地のセットアップは王道なのでニットも合わせてCASEYでまとめてみましたが、同一ブランドでまとめるときは小物に気を配りたくなります。特に同じフランスのブランド【Lesca】の眼鏡はやはり相性がいいですね。
急に寒くなってきたとはいえ寒暖差もまだまだ感じる今日この頃。この気温、季節だからこそできるレイヤードなどのスタイルはライトアウターがあると一役買ってくれます。一足飛びにコートやダウンなどのアウターを着てしまってはもったいない!今年は短くなってしまいそうな秋だからこそファッションで秋らしさを少しでも楽しみたいですね。
ホソエ